名古屋市北区の骨盤調整・整体院 ふるさわ指圧治療院です。
腰痛をはじめ、膝痛、股関節痛、肩や首の痛み、自律神経失調症など、さまざまな体の不調を治療していく上で骨盤調整は欠かせません。ここでは骨盤調整について詳しくご説明いたします。
骨盤調整とは?
骨盤調整とは、簡単に言えば骨盤の歪みを整える手技です。もう少し詳しく言えば、骨盤の仙腸関節と恥骨結合のズレを整える手技です。
仙腸関節とは、骨盤の左右一対の寛骨と中央の仙骨をつなぐ関節です。
恥骨結合とは、骨盤の前下方にある左右の寛骨をつなぐ関節です。
なぜ骨盤調整は腰痛治療に欠かせないのか?
仙腸関節がズレて土台である骨盤が歪むと、それに伴い上に乗っている脊柱が歪んでしまいます。そうすると脊柱の周りの筋肉は緊張して固くなり、血液循環が悪くなります。その結果、腰痛、肩こり、首こり、膝痛、股関節痛などを発症し、全身に影響が及びます。これらの症状の大元の原因は、元をたどれば仙腸関節がズレて骨盤が歪んでしまったことにあります。
したがってどれだけ肩や腰などをマッサージをしたところで、一時的に楽になることはあっても、根本解決には至らないのです。骨盤調整によって骨盤の歪みが改善されると、それに伴い脊柱は真っ直ぐに近づいていきます。脊柱が整ってくると、自然と筋肉の緊張も和らいでいき、腰痛や肩こりなどの症状も改善していきます。
このような理由から、腰痛などの体の不調を治療する上で骨盤調整は必須であり、欠かせない手技なのです。
骨盤調整の分類(FB型 / オープンループ型)
骨盤調整を大まかに分類すると、FB型(フィードバック型)とオープンループ型に分けられ、当院はFB型です。それぞれの骨盤調整の特徴や違いについてご説明いたします。
- FB型(フィードバック型)
- オープンループ型
FB型骨盤調整
当院ではFB型の骨盤調整を行っています。FB型とはフィードバック型の略であり、出力を入力側に戻す方式のことを意味します。わかりやすく言いますと、手足から伝わってくる微妙な変化を感じながら行う骨盤調整です。この微妙な変化というのは、具体的には骨盤の形状、関節の動き、関節の固さ、筋・靭帯の緊張具合などです。
一つ一つの手技を施すと、患者さんの体から毎回反応が返ってきます。正しい方向に向かえば『OK』、間違った方向に向かえば『NG』のサインが返ってきます。『OK』の場合は、仙腸関節にスムーズな動きが出て、筋や靭帯が柔らかく感じられます。人体では正しい骨盤の形に近づくと、このような反応が現れるようになっています。『NG』の場合は、この真逆になります。
常に手技を施しながら、同時に手の感覚により返ってくる反応をチェックしていますので、より精度を上げることが出来ます。施術家にとってこの反応が「方位磁針」の役割を果たしますので、とてもわかりやすいのです。これを繰り返すことで、骨盤のゆがみを正しい形に戻していきます。
骨盤調整と効果確認はワンセット。効果確認が無いものは治療とは言えません。
オープンループ型骨盤調整
一方オープンループ型とは、出力を入力側に戻さず、一方的に入力を出す方式のことを意味します。わかりやすく言いますと、手足による状態把握を伴わない骨盤調整です。いわゆる「やりっぱなし」の骨盤調整です。
このデメリットは、施術家が施した手技が本当に良い方向に向かったのかどうかが不明という点です。ある一方向への加圧は、仙腸関節が正規の位置に戻るまでは良い方向に向かいますが、行き過ぎてしまえばかえって骨盤を歪めてしまいます。おにぎりを同一方向にばかり握り続けたら、形がいびつになってしまうのに似ています。
出産後の腰痛は無理せず早めの対策を
出産では、あれ程の大きな赤ちゃんが通過するわけですから、当然骨盤には大きな負担がかかります。出産は骨盤を歪める大きな要因となり、腰痛をはじめさまざまな症状のきっかけになります。出産を経験した人の骨盤は、経験していない人の骨盤よりも歪みが大きい傾向があります。出産によって特に骨盤の下部が開くようになり、大転子(脚の付け根のポコっと出っ張った部分)がより外に出っ張るようになります。そして骨盤下部が開いて股関節が内旋すると、いわゆる出尻となって腰椎の前弯が強くなり、反り腰になってしまいます。反り腰になると、腰への負担が大きくなりますので、慢性的に腰痛を抱えることにつながります。
また出産を経て歪んでしまった骨盤への対策を怠ると、更年期を迎えたあたりからそのつけが回ってくることが多いです。女性ホルモン(エストロゲン)が減少し、女性の体が大きく変化するこの時期を上手に乗り切るためにも、出産後の骨盤の歪みを整えておくことは重要です。
- 出産後に腰痛、臀部痛、恥骨付近の痛み等が強くなった。
- 出産後に肩こりや首こり、背中の張りが強くなった。
- 体重が変わっていないのに、ズボンの横幅がきつくなった。
- スリムフィットジーンズをはくと、股間の下に隙間ができるようになった。
- 反り腰が強くなった気がする。
上記の項目に該当する数が多いほど、仙腸関節がズレて骨盤が歪んでいる可能性が高くなります。出産後に無理をされてきたお母さんの体は全身ガチガチに固まっていることが多く、子育てを無我夢中で頑張ってこられたんだと実感します。出産後は子育てに必死で自分のことは後回しになりがちです。しかしながら、子育てとご自身の健康管理を平行して行わないと、心と体が持たなくなります。お母さんが健康であることは、お子さまのためでもありますので、早めに骨盤調整を受けていただくことをお勧めします。
当院の骨盤調整
当院では
足技の骨盤調整
手技の骨盤調整
の2種類を使い分けています。
足技の骨盤調整は、私が弟子入り修行をした自然良能会で習得しました。手技の骨盤調整は、関節包内矯正という手技を参考にして、仙腸関節のロック解除に留まらず、骨盤の歪みをしっかりと整えることに重点を置いて独自に発展させました。この2種類の骨盤調整にはそれぞれ得意分野があり、これらを組み合わせることでより骨盤の歪みを精度良く整えることが可能となりました。
足技の骨盤調整
- 主に仙腸関節の垂直方向のズレに効果的である。
- 自然良能会は50年以上の歴史あり、伝統のある手技である。
- 自然良能会の創業者であり前会長である故 五味雅吉先生によって開発された。
今から50年以上前のお話です。五味雅吉先生自身が腰痛を発症した時に、何気なく友達にお尻の上に乗ってもらって踏んでもらっていたところ、偶然にもポキッと矯正音がなり、それによってすっかりと腰痛が治ってしまったそうです。それがきっかけとなって、腰痛と仙腸関節に因果関係があることを発見し、後に骨盤調整法が生まれました。当時仙腸関節の重要性を唱える人がいなかった時代に、いち早くその重要性に着目した功績は計り知れません。
手技の骨盤調整
- 主に骨盤のひねりや下部開きなどに効果的である。
- 精密な調整が可能。
- 骨盤の形状を把握できる。
- 仙腸関節の固さをより把握しやすい。
治療効果の確認方法
治療効果を確認する手段として、左右の踵を合わせて足の長さをチェックする方法がよく行われてきました。しかしながら、これだけでは必ずしも良くなったと判断できません。仮にこの方法で判断するにしても、各骨の長さや形状が完全に左右対称で一致しているという大前提があってのことです。実際のところ、左右の条件が全く同じということはありえません。
確実に治療効果を確認するには、関節、筋肉、靭帯の状態をみる必要があります。このような理由から、手足の感覚によるフィードバックは必要不可欠なのです。
治療効果は、関節、筋肉、靭帯の状態を手足の感覚を通じて確認します。
恥骨結合と仙腸関節は相互に影響しあう
最近では、仙腸関節の重要性を唱える専門家が増えてきました。しかしながら恥骨結合の重要性に関しては、あまり触れられてこなかったのです。仙腸関節と共に骨盤を構成する関節のひとつなのに、あまり注目されてこなかったのは不思議なことです。恥骨結合は仙腸関節のように上半身の重力を受ける役割はありませんので、それが影響したのかもしれません。しかしながら恥骨結合は当然ズレますし、ズレた状態で固まると、左右の仙腸関節にも悪影響を及ぼします。恥骨結合と仙腸関節は、相互に影響しあう存在なのです。私自身その重要性に気付いてからは、骨盤の左右差が一気に減少し、骨盤の完成度がアップしました。
恥骨結合の調整に関しては、恥骨結合はデリケートな部分であり、他人が触りにくい所なので、直接触れない方法で行います。またいくつかの運動を患者様にしていただくことで、恥骨結合の調整していきます。下記の仙腸関節のページで詳細をご説明していますので、そちらでご確認ください。