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頭蓋骨の歪みに伴う症状は頭蓋骨調整で改善

目次

頭蓋骨の構造

 頭蓋骨は15種23個の骨が大部分が縫合によって連結されています。

頭蓋骨の構造
頭蓋骨の構造

 頭蓋骨は、脳頭蓋顔面頭蓋の2つに分類されます。脳頭蓋は脳を格納している卵状の器であり、頭蓋骨のメインの部位であり土台となる部分です。顔面頭蓋は、その名の通り目や鼻や口などの顔面部を形成する部位であり、土台である脳頭蓋の前下方にぶら下がっている付属品のようなイメージです。よって目や鼻や口は、脳頭蓋の外側にある器官です。

脳頭蓋と顔面頭蓋
脳頭蓋と顔面頭蓋

頭蓋骨は歪む

 背骨が歪むのと同様に頭蓋骨も歪みます。頭蓋骨が歪む原因の1つは外力です。例えばうつ伏せでいつも同じ方向に頭を傾けて寝たり、いつも横向きで同じ方向を向いて寝たりすることで歪みます。またいつも同じ側で噛んで食べる癖があったりするのも歪む原因となります。その他には、首から下の筋肉の不均衡によって引っ張られることでも歪みます。

 頭蓋骨の歪みは頸椎をはじめ下位の全身の骨格を狂わせます。頭蓋骨と下位骨格をつないでいる筋肉は、主に胸鎖乳突筋、僧帽筋、後頭下筋、頭最長筋、頭板状筋、頭半棘筋、広頚筋などが挙げられ、頭蓋骨の歪みによってこれらの筋肉が緊張してテンションに不均衡が生じ、頸椎をはじめ下位の全身の骨格を歪めてしまいます。したがって頭蓋骨の歪みが原因で頸椎がズレている場合、いくら頸椎調整をやっても治すことは困難と言えます。私自身が患者だった頃、まだ頭蓋骨の歪みを整える方法が分からなかったため、頭蓋骨の歪みが最後の最後まで残ってしまい、一番治すのに苦戦した部分です。そのために頸椎の歪みも最後まで残ってしまったのです。

頭蓋骨の歪みに伴う症状

 頭蓋骨が歪むと次のような症状が出ます。

  • 顔面のつっぱり感、こわばり感
  • 口腔内や舌の腫れ、痛み
  • ドライアイ(目がショボショボする)
  • 視界が歪んで見える
  • 頭痛
  • 喉が詰まる
  • 息苦しい
  • 頭がボーっとする
  • 鼻血が出やすい
  • 鼻詰まり
  • 難聴
  • 顎関節症
  • 髪が抜けやすい

頭蓋骨が歪んでいる人の特徴

 こんな人は頭蓋骨が歪んでいる可能性が高いです。

  • 顔がゆがんでいるように見える(左右非対称である。)
  • 眼鏡をかけた時に左右で傾いてしまう。
  • 口を開けると、斜めに開いてしまう。
  • 口を大きく開けれない。
  • 口を大きく開ける時に抵抗を感じる。
  • 笑うと顔がつっぱる。
  • マッサージに行った時に首が固いと言われて施術を受けたものの全然治らない。
  • 美容院で頭が固いと言われた。
  • 眼球が固い。

頭蓋骨の歪みが全身へ及ぼす影響

 足首、手首、頭蓋骨という身体の末端部分の骨格の歪みは全身の骨格に悪影響を与えます。例えば、敷布団にボックス型(ファスナー型)のシーツをセットするとします。その際に四隅の内の左上の隅がくしゃくしゃになって揃っていなかった場合、全体的に綺麗にシーツをセットしようとしても綺麗に揃えることはできません。これは左上の悪い状態が、全体に悪影響を及ぼしていることを示しています。全体的に綺麗にセットしようとしたら、まずは四隅をきっちりと揃えなければなりません。私はこれを「布団シーツの法則」と名付けました。

 これと同様に人間の体でも同じことが言えます。筋肉の表面は筋膜と言われるもので覆われていて、全身をボディスーツのように覆っています。そのため例えば末端である足首周りの関節がズレて固くなってしまった場合、その影響は全身に及んでしまい、骨盤をはじめ他の部位をいくら整えようとしても上手くいきません。そのため足首周りをないがしろにしていると、いつまで経っても他の症状が治らないという事態に陥ってしまいます。

 ですので体を治していこうと思ったら、末端である手首、足首、頭蓋骨といった部位をしっかりと整えていかなければなりません。もし現在ご自身の治療が行き詰っているなと感じる場合は、このような末端の状態をチェックすることが重要です。

頭蓋骨調整

 当院の頭蓋骨調整は、約7年の歳月をかけて独自の技術を生み出しました。元々私自身がひどく頭蓋骨を歪めてしまったのが16歳の頃の出来事です。それ以来45歳ぐらいまでは、頭蓋骨に歪みに対しての有効な手段を見つけられずに気づけば30年弱の年月が経ってしまいました。

 そんなどん底から抜け出す第一歩となったのが45歳の時です。当時の私は治療家として独立した頃でしたが、頭蓋骨以外の部分はそこそこ良くなっていたものの、頭蓋骨の歪みは残ったままで、とても苦しんでいました。こうなったら自力で治療法を生み出すしかないと思うようになり、偶然にも口をいろんな方向に開けたり、顎を動かす力を利用して頭蓋骨が整えられることを発見しました。しかしながら、ある程度の域までは整えることができたものの、まだまだ不十分だなといった感触でした。

 そこから両手を使って軽く加圧することで頭蓋骨を整える方法にシフトしていき、現在の頭蓋骨調整を確立しました。イメージとしては頭蓋骨を陶芸の器ように見立てて軽く加圧しながら整えていくといった感じです。頭蓋骨調整は全て手の感触でフィードバックをかけながら行います。そういった意味では手で行う骨盤調整と似ていますが、骨盤は仙骨と両側の寛骨の計3個の骨による構成なのに対し(尾骨を含めると4個)、頭蓋骨は15種23個の骨で構成されているため、骨の数が多い分だけ調整による挙動が複雑なため、頭蓋骨調整の方がはるかに難易度は高いのです。頭蓋骨調整は主に土台である脳頭蓋にアプローチします。もちろん顔面頭蓋にもアプローチしますが、付属品である顔面頭蓋は土台となる脳頭蓋の歪みに大きく影響されるため、まずは脳頭蓋を整えることが大前提となります。

 こうして自分で治すしかないという追い込まれた状況の中で生まれたのが当院の頭蓋骨調整です。きっと自分の頭蓋骨に問題がなかったとしたら、頭蓋骨を整える重要性に一生気づくことはなかったし、この頭蓋骨調整も生まれることはありませんでした。これまでの自分自身の経験を活かして、かつての私と同じように苦しんでいる方々を救っていけたらなと思っています。

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